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連載コラム「株の始め方」

第6回 実際の体験記(後編)

●第6回  実際の体験記(後編)
 
さあ、口座を開設したらいよいよ取引開始です。株式の注文は、「銘柄名・株数・成り行き注文か指値注文か・注文の有効期限(指値の場合)・買いか売りか」を入力します。


銘柄名は、よく似た名前の会社がありますので、四季報などでコード番号を調べておくとよいでしょう。株数は、単元株といって、会社によって最低の購入株数が決まっていて、普通はその整数倍で注文します。当然ですが買いか売りかを間違えないように。最初の注文では間違えることもないと思いますが、A銘柄を2,000株持っていて、あと1,000株買い増したいと思ったときに、間違って売りの注文を出してしまえば、すでに2,000株持っていますので当然売り注文も受け付けられます。


さて、では、株をいくらで売買するか…。これには「成り行き注文」と「指値注文」があります。

「成り行き注文」とは、“値段を指定せず、できる値段でOK”という注文。ほぼ確実に売買できるというメリットがある半面、商いの薄い銘柄や値動きの大きい時は予想外の値段でできてしまうことがあります。


これに対して「指値注文」とは、“いくらで買い、とはっきり値段を指定して注文する方法”です。買い注文の場合は高い指値から、売り注文の場合は安い指値から優先して成立します。希望通りの値段で売買できるメリットがある反面、ほんのちょっとの違いで売買が成立せず、買い損なった、売り損なったということがあります。


たとえば、ソニーの株価が一度6,000円をつけた後、2ヶ月くらいあまり動いていなかったとします。ある日の前場で安値5,450円、高値5,550円をつけています。そこでAさんとBさんは100株ずつ買うことにしました。Aさんは成り行き注文で、Bさんは安値の5,450円での指値注文で買い注文を出しました。その日の後場は日経平均も上昇し、ソニーも安値5,480円、高値5,700円をつけました。さて、AさんとBさんの買い注文はどうなったでしょう?


Aさんが注文を出したとき、5,560円でしたのでその値段で買えました。Bさんの出した5,450円という値段は、その後つきませんでしたので、Bさんは結局買えませんでした。


そして、翌日、ソニーは活況を呈し、一気に高値6,200円までつけました。Bさんいわく「そこ10円、20円でもうけ損なってしまった…」と残念そうです。このように、指値注文の場合は、少しの違いで買えずにそのまま株価が上がってしまったと言うことがあるのです。


ただ、もし、Aさんが成り行き注文を出したときに急騰して、6,000円をつけていたとしたら、6,000円で買い注文が成立します。そうなると、Aさんは「こんなに高い値段で買うつもりはなかったのにな」と思うかもしれません。あまり考えすぎてもなかなか注文は出せません。でも、考えすぎて注文さえ出さないまま、上がっていったらもっと残念ですよね。株の取引は、慎重さも大切ですが、勢いも必要なようです。


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[コラム執筆者]

時川郁
CFP。1963年熊本県生まれ。大妻女子大学短期大学部卒業。
日興證券にて11年間窓口営業に従事。1996年にファイナンシャルプランナーとして独立。マネー・ライフプランの個別相談から、セミナー・執筆など精力的に活動している。熊本日日新聞「家計のイロハ」、月刊家族時間「お金の学校」などを執筆。

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